投資信託の基本
ご存じの方も多いと思いますが、投資信託(ファンド)には、二種類のファンドに分けられます。
ファンドマネージャー等が運営するアクティブファンドと日経平均やTOPIX、海外で言えば、S&P500やダウなどの指数に連動するインデックスファンドです。
アクティブファンドとインデックスファンドを比較した場合、一般的には、アクティブファンドはインデックスファンドの勝てないというのが通説です。
過去のデータからも明らかで、その理由はいくつかあるのですが、
一つの理由として、アクティブファンドのコストがあげられます。
1%の信託報酬(ファンドにかかり続ける運営コスト)のファンドがあった場合、10年でおおよそ10%、20年ならおおよそ20%のパフォーマンスが悪くなる計算となります。
インデックスファンドの信託報酬はかなり安く、最近は、コスト競争も起こっているので、かなり格安のものがあります。米国においては、VTIやVOOなど超格安のものがあります。
eMAXIS Slimシリーズをモデルに仮に信託報酬を0.1%とすると、1%のアクティブファンドがあったとすると、比較して、10倍もコストが違うことになりますから、かなり厳しい戦いにはなると思います。
しかしながら、全部のアクティブファンドが全くダメかと言うと、中には健闘しているものもあります。
例えば、ひふみ投信関係などです。
信託報酬は1%くらいですが、パフォーマンスはインデックスを上回っています。
ただ、人気になりすぎて運用資産が増えたことにより、難しくなってきているようですね。
運営されている藤野さんも有名ですね。
ただ、アクティブファンドの問題の1つが、優秀なファンドマネージャーやチームが未来永劫続かない可能性があるということです。
続くのか続かないのかに賭けるよりは、素直にインデックスファンドを買っておけば安心というのもあります。
本題
さて、本題のマネックスアクティビストファンドですが、特徴として、アクティブファンドで、松本大氏が購入した株式の会社へのエンゲージメント(対話)に関わるというファンドです。
信託報酬は年2%(その上に消費税が10%かかる)とアクティブファンドの中でも超高コストです。
運用資産総額が現在38億円と少なめです。
松本大氏はマネックス証券の経営者でもありますが、SBI証券、楽天証券等に負けている現状を考えると、とても優秀な経営者だとは思えません。
他の会社のことを言うより、自分の会社をなんとかしたほうが良いのではないか?と思うのが普通です。
ということは、片手間にやるということになり、ひふみ投信の藤野さんのように本業でやる方とは雲泥の差です。
その上、このファンドは、信託報酬とは別に、「成功報酬」も取られます。
こんなファンドを設定したことに驚きですが、きっと素晴らしい成績を残してくれるとの自信なのでしょう。
自分で運営したほうが自分でしたことなのですべて自分のせいなので納得ができますので、Myファンドを運営していきます。ファンドを10年くらい運営して素晴らしいパフォーマンスを残すようなら、その時に考えますが、未知数のファンドを期待だけで買うことはできません。
無いはずですが、まま万が一、ひどいパフォーマンスになったときは、当然、評判を落とすことになり、批判も出るかとは思いますが、このファンドを買われている方は、文句を言っても後の祭りということをしっかり認識しておく必要はあるでしょうね。
いまや、上場企業数よりも投資信託(ファンド)のほうが数が多いというとんでもない状況となっています。
つまり、上場会社を選ぶより、良いアクティブファンドを見つけるほうが難しく、ボッタクリファンドの烙印を押されて消えていったファンドも多いですので、このファンドの行末を今後も監視していきたいと思います。
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