私は投資家、つまり、「インベスター」を目指しているわけですが、
世間では、「インベスター」と「トレーダー」を同じ意味で使っていることが散見されます。
日本語に訳せは、インベスターは、「投資家」
トレーダーは、「取引者」です。
「投資」と「取引」とは何が違うのでしょうか?
りんごの木に例えてみましょう。
投資とは、
りんごの木が成長して、最後には実をつけてその果実を得ようという発想です。
もちろん、実になるまで待たなくても良いですが、
基本的には、木が成長していくことでリターンを得る行為のことです。
ですから、「待つ」ことが必要になりますね。
さて、このりんごの木が毎日市場で取引価格が動いているとします。
取引(トレード)とは、この値動きをもって取引して利益を得ることです。
種のときから実になるまで価格が変動しますから、
100円で買って110円で売る、200円で買って、220円で売るといった行為をトレード(取引)と言っています。
そう考えると、
インベスターは基本的に待つことが求められますから中長期投資となり、
トレーダーは基本的に買ったり売ったりですから短期投資というスタイルになります。
しかし、考えてみると、そもそも「短期投資」という言葉がちょっと変な言葉で、
「短期」に「投資」ではなく、ほとんどが「取引」なわけでして、
短期取引(投機)と言うべきだと思います。
さらに、投資と取引には違いがあり、
投資は、基本的に、他人が頑張ることで、
取引は、基本的に、自分が頑張ることなのです。
どちらも自分が勉強しなければなりませんので、そういった意味では自分が頑張ることじゃんとも言えますが、そういった意味ではござません。
さきほどのりんごの木で言えば、農家でしたら、手入れをしなければいけませんので、自分もがんばりますが、投資の場合のりんごの木は、会社ですから、経営者や社員の方など、自分以外の方に頑張っていただくことになります。
つまり、会社を大きくするのは、自分ではなく、社長であったり、従業員であったりするわけで、
自分でできることは、株主総会で発言するくらいでして、
そういう意味では、自分以外の人ががんばり、利益を上げてくれることで、投資家も儲かると行った仕組みです。
取引は、買う売るを頻繁に繰り返すことで儲かるので、それの行為をするのは自分になります。
さらに、価格を上げるのは他人にですが、社長や従業員ではなく、他人とは、他のトレーダーとなります。
つまり、トレーダー同士でやり合うわけです。
となれば、やられるトレーダーも出てくるわけです。
イベンスターとトレーダーのどちらが悪いとか良いとかではありませんし、
インベスターが絶対負けないかというと、そうではありませんが、
取引がゼロサムゲームと言われているので、
トレーダーは必ず勝つ人と負ける人がいますが、
インベスターは全員勝つことがございます。
なぜかと言うと、企業の利益(配当など)は、基本、消費者(取引先)からで、投資家からではないからです。
配当は、基本、投資家からではなく、消費者からのお金からですから、
インベスターは、企業が利益を出し続けている限り、全員ハッピーになる可能性があるということです。
つまり、株価が半分になっても、配当が毎年5%(購入時100円なら5円の配当)であれば、10年で損はゼロです。(わかりやすくするために税金は無視する)
全員ハッピーになるためには時間がかかりますが、損するよりは良いかもしれません。
大儲けの可能性があるが、しかばねになる可能性もあるトレーダーを選ぶか、
時間がかかっても、みんなハッピーになれる確率が高いインベスターを選ぶかは
好みですが、将来、能力も落ちてくることも考えれば、他人に頑張ってもらうインベスターを選びたいなと思います。
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