高配当の会社は投資に値する会社なのか?
もし、元本保証で高利回りの商品があったら、応募が殺到いたします。(大抵は詐欺なんですが・・・)
しかし、株の場合、高利回り(高配当)でも、元本保証もないので、配当をもらっていても実質損ということ(株価がそれ以上に下がる)があります。
会社の価値で考えてみると、配当を出すということは、会社からキャッシュアウトするので、そう簡単な話ではないです。
人気・不人気という点だけで考えてみると、そりゃぁ、高利回り(高配当)が高いほうが人気があるでしょうから、高利回りになったとしても買われて、低利回りになるはずですが、高利回りの状況が続いているということは理由がそれなりにあるということを考えたほうが良いです。
ネットでお話した方の中で、当時、高利回りの、「日産」、「JT」などを買っている方がいました。
あまりおすすめできないことをお伝えはしたのですが、残念ながら、株価は大変なことになってしまいました。
日産に関しては、自動車業界ということで、景気変動が大きいということを考慮しておかなければならなかったです。
JTに関しては、月次を見ても分かる通り、禁煙が進んでいますし、そもそも、1株あたり利益が年々減っていっていますので、減配するリスクが高いことがわかります。
決算短信などを見られない場合は、高利回り≒不人気ということで買う前に疑ってかかったほうが良いかと思います。
配当は出したほうが良いのか?出さないほうが良いのか?
配当は会社からキャッシュアウトしますから、もしかしたら、その配当を設備投資等に使ったほうが良いのかもしれません。
利益は出ているが配当は出さないという新興企業には多いパターンです。
では、全く配当を出さない会社のほうが良いのか?ということになってしまうのですが、それもそう簡単ではないようです。
ウォーレンバフェットは配当を出すことに関して否定的ですが、
ジェレミーシーゲル先生が調べた結果、配当を出す会社と出さない会社ではパフォーマンスは出している会社の方が良いとのことです。
アメリカ企業の調査なので、日本企業とはちょっと違うかもしれません。
配当は、法人税を取られた後の利益を分配しますが、さらに投資家に分配される際に所得税として20%以上取られますので、二重課税と言われており、理論的には効率が悪いです。
こういったことがあるので、ウォーレン・バフェットは配当について後ろ向きだとは思います。
そうなると、シーゲル先生の調査と理論にはギャップがあることになります。
「理論上、理論と実践の間に違いはないが、実際にはある。」(ヨギ・ベラ元監督)
ここからは、私の勝手な想像なのですが、配当がどうのこうのというより、
「経営者が投資家の方を向いているのかどうか?」ということではないのか?と思います。
配当を出すということは、投資家に報いるということがあります。
そういう考えを持っている会社は、他の手段として自社株買いという手を打ってきてもいいはずです。
じゃあ、配当を出して、自社株買いして、という会社が良いのかというと最初の話に戻ってしまいますが、そのための原資が必要ですから、1株あたり利益も伸びていることが重要なんだろうと思います。
何かに偏っているのではなく、やはりバランスが重要なんでしょうね。
配当ばかりに目が行くのではなく、1株あたり利益など他のことにも目を配る必要性を感じます。
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